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ホミン小説

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ムソク外伝 月の章 1

11月・・・

またこの季節がやって来た

そなたが私の前から姿を消した、初雪の季節

あの日から、もう5年も経ってしまったのだな・・・


月日の経つのは早いものだ

この季節が来る度に

そなたの事を思い出し、涙に暮れていた私だった

しかしリンが即位し、再び武官として国境警備の職務を遂行する日々に追われるうちに

あの日心に刻まれた深い傷跡は、時が癒してくれたいた



いや・・・

もしかしたら、そなたが黄泉の国へ旅立ったことを認めたくなくて

あの日の記憶を

私自身で、心の奥深くに閉じ込めてしまったのかも知れぬ


空に浮かぶ月を見上げるムソク

過去と決別し、新たな道へ進もうと決心したムソクの頬に涙が伝う・・・・

ウォルヤ・・・

そなたとの思い出に別れを告げる時が来たようだ

ありがとう・・・

今まで、本当にありがとう・・・

涙で滲む月を見上げながら、ムソクは何度も何度も心の中でそう呟いていた・・・




二日前

「ムソク様、お休みのところ申し訳ございませぬ」

床に着きうとうとし始めた頃、家臣の声が耳に届いた

「こんな夜更けに、いったい何だ?」

「それが・・・・」


言いかけた家臣を遮るようにいきなり扉が開かれ、
一人の男がムソクの前に現れた

「はっはっはっ!寝付かれぬゆえ、来てしまったぞ」

豪快に笑うその姿・・・・

「陛下っ!」

「宮殿以外ではリンと呼べと言っているだろうが」


酔っているのか、ややふらつきながら訪れた客は、紛れもなく朝鮮の王「イ・リン」だった

「何だ?もう寝ていたのか?」

リンはいきなりムソクの前に酒を差し出して言った。

リンの治世は、国の経済も上手く回り、民は彼の事を名君と称えていた。

全てが上手く運んでいるかに見えたが、当のリンは常に国政が頭から離れる事のない生活にストレスを感じ、時折こうやってお忍びでムソクの屋敷に訪れては、酒を酌み交わし心を癒していた


「なあ、ムソク。民は皆幸せか?」

「万民が幸せになるにはまだまだ時間がかかる。しかし、多くの民はリンの治世に満足している」


ムソクの答えに、酔って赤くなった顔を綻ばせるリン。


「そうか・・・満足しているか・・・」

「そなたは名君として朝鮮の歴史に末永く刻まれるであろう。お父上も、あのような事さえなければ名君として朝鮮の歴史に名を残されたであろうに」

「全ての出来事には必ずや理由がある。あの竜神族の件が無ければ、こうやって私とそなたが友として酒を酌み交わすことも無かったであろう」

そう答えたリンを見て、ムソクは笑みを浮かべた


「ところでムソク、そなた、そろそろ妻をめとらぬか?」

「突然何を言い出すのだ!」

唐突に発したリンの言葉に、ムソクは途惑った

「そなたが、まだウォルヤの事を忘れられないのはわかる。しかし、何時までも過去に囚われていても仕方あるまい。」

「・・・・」

「実はな・・・ウォルヤの事を調べさせていたのだ」

そう言うと、リンは一口酒を飲み暫く、黙ったままムソクを見つめた。





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