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ホミン小説

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Breeding Poison 42

親父の左手に握られたペン先が、紙の上を滑り出し「チョン」の文字が綴られた時だった

グシャッ!

突然親父がサインの途中にその用紙を鷲掴みにした

呆気にとられるジングを前に、親父はそのまま自分の口に用紙を挟み、ビリビリと引き裂いた


「何をするんだっ!」

「この承諾書のサインは本物かっ?」
親父は、凄まじい怒りを表しながら言った
「俺は、チャンミンから直接聞くまでは、これが本物のサインだとは信じないっ!」

「何を今更・・・」

「ここへ・・・俺の前へチャンミンを連れてくるんだっ!!そして俺の目の前でもう一度サインをするまで、俺はサインしないっ!!!」






6月21日 京セラドーム

東方神起とファンたちの一体感溢れるステージ
これが偽物の東方神起だとは、ここにいる観客の誰ひとりとして疑っていないだろう
彼らに逢いたくて逢いたくて、やっと会えたファンもいるだろう・・・
そんなファンたちを欺く偽物二人の姿に、僕は激しい憤りを覚えていた

BuBuBu・・・・・・・・
僕の胸ポケットから突然の振動

ん?

僕は胸ポケットから振動している小さな装置を取り出した

これはっ!!!

急いで通信装置をオンにする

「ニャゴさんっ!ナツキさんっ!出動ですっ!」











「随分と舐めた真似をしてくれるじゃないか。いいだろう。承諾書の予備くらいいくらでもあるさ。おい、チャンミンをここへ連れてこい」
ぞっとするような顔つきで、手下に命令するジング

「もう一度、君の目の前でチャンミンにサインをさせれば、君も信じるんだな?」






「チソンさん!何か手がかりがっ!?」
集合場所のメイク室に現れた二人に、チソンは二人に胸ポケットから取り出した装置を見せた

「異物探査装置が反応している?」

異物探査装置・・・・
未来からのタイムトラベラーが、この時代に存在しないものを置き忘れた時、探査用に使用する装置

「早くGPSを作動させてっ!!」

GPSをオンにして数秒後、探査装置はある場所を指し示していた

「きっと3人はここにいる。行こうっ!」










やがて、手下に連れられ父さんが部屋に入ってきた

「ユノっ!」

後ろ手に縛られたまま、親父に駆け寄り、身を隠すように親父の後ろに寄り添う父さん

「チャンミナっ!大丈夫だったかっ?体はっ?痛まないかっ?」
「うん、大丈夫。ユノこそ、大丈夫っ?」

その時、父さんは僕の存在に気がついた

「ユンミン君?何故君がここに・・・」
「俺たちを助けに来てくれたんだ。でも・・・」

「この子もまんまと捕まったってわけだよ」
ジングの言葉に、鋭い眼光を向ける親父

「ふふふ・・・これで親子が揃ったわけだ。」

「親子?ユノ・・・どう言うこと・・・?」

「だがな・・・感傷に浸っている時間は無いんだ。チャンミン君、ユノ君が承諾書にサインしたのは本当に君だったのかと疑ってね。せっかくサインをしてくれたのに破ってしまったんだよ。ここではっきりユノ君に言ってくれないかな?サインをしたのは紛れもなく君だってこと。そして、もう一度ここでサインをしてくれないか?」






地下駐車場から車を走らすこと15分、僕たちはGPSが示す場所へと到着した

「ここは・・・」

一軒の料理屋らしき店

「ユンミン君が行くと言ってたのは、ハリハリ鍋の店よ」

ナツキの言葉に僕は頷き引き戸に手をかけた

鍵はかかってない

店に入ると僕たちはそれぞれ手にした銃の安全レバーを外す

店内を見渡しながら、奥へと進んでいく3人

やがて、店の一番奥にドアらしき物を見つけた

小型の集音器をドアに貼り、向こう側の気配を探る

何も聞こえない・・・

そっとドアのノブを回しドアを開けると、そこには地下へと続く階段があった






「さあ、君の意思でユノ君の目の前で、再びサインをしてもらおうか?」

ジングがペンを持ち、父さんに渡そうとした時・・・



「その必要はないっ!」

親父の声が室内に響き渡る

「ユノ・・・?」
「チャンミナ、サインをする必要はないっ!」
「今更何だ?この期に及んでダダをこねる気かっ?サインをしないなら・・・わかってるんだろうな・・・」
凄みを利かすジングの前で、親父は微動だにせず言った

「チャンミナ、この承諾書はもう俺たちだけの問題では無いんだ・・・」
「どういうこと?」

理解ができない様子の父さん

「でも、ユノ・・・サインしないとユノを二度と踊れなくしてやるって・・・」
「チャンミナ、今俺たちの目の前にいる男は、この時代の男じゃない」
「どういう意味っ?」

「それは今説明している場合じゃないっ!さっさとサインをするか否か決めろっ!」
ジングが目配せすると、手下は懐からナイフを取り出した

「チャンミン君、君がサインをしないとユノ君の足を傷つけることになるよ・・・」
再び静かな口調に戻ったが、その目は獲物を追い詰めるかのように鋭く父さんを見つめていた

「ダメだよユノ・・・もう踊れなくなるなんて、そんなの絶対にダメだ・・・」
父さんの澄んだ瞳から大粒の涙がこぼれ落ちた

そして渡されたペンで父さんはサインをしようとした・・・

「やめろ!チャンミナっ!!!」

親父は、再び承諾書に手を伸ばし、ぐしゃっと握りつぶした



「もういいっ!」
ジングの凄みのある声が地下室に響く・・・

「例えチャンミン君がサインをしても、君はサインする気がないんだろう?商品価値のないお前たちに、もう用は無い。時間の無駄だ。やれっ!」

ジングが手下に命令を下すと、キラリと光るナイフが親父のアキレス腱めがけて振り下ろされた


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